日本国内のデスクの高さがすべて同じというのはご存知でしょうか?
正確には、オフィスデスクはオフィスデスクの、ダイニングテーブルにはダイニングテーブルの高さの基準というものがそれぞれ決まっているんです。
その名も、JIS規格。国家規格として定められており、オフィスデスクの高さもその基準を採用し72cmでつくられています。
日本の国家規格で定められているくらいなので「日本人の体格に合った、平均的なデスクの高さなんだろうな。」という感想の方が多いかと思います。
日本のオフィスデスクの高さとは
日本のオフィスデスクの適切な寸法は、終戦直後に日本に駐在していたアメリカ軍のダグラス・マッカーサーによって最初に制定されました。
アメリカ軍が使用していた高さ74cmのオフィスデスクを用いて、日本の規格として採用。デスクの高さは日本中に広まりましたが、当時の日本人には少し高く、使いづらいという事から1970年代に新しいデスクの高さの規格として70cmに制定されます。
その後、日本人の体格も年々変化していく中、2011年に再調査が行われ今の72cmの高さとなっています。
再調査をして設定された日本のオフィスデスクの高さ。
小学校では身長が変わるごとに机の高さも変わりましたが、オフィスデスクの高さは体格差がある大人でもみんな同じです。
それって正解なんでしょうか?
オフィスデスクの適切な高さ
デスクの適切な高さというのは、使用する人の身長によって変わります。
JIS規格でも身長に合わせて1号から6号までの高さが設定されています。
ですが、オフィスデスクの高さは72cm。JIS規格だと5.5号より少し下の、165cmの身長の方がちょうどいい高さです。
20代~50代の男性の平均身長は171cm、女性は157cm。男女の平均を合わせると164cmです。
平均身長より高い方は視線を下げるために腰を曲げてデスクと向き合い、平均身長より低い方は視線を上げるために首を上げてデスクと向き合うイメージです。
日本人の体格に合った、平均的なデスクの高さとは明確に言いづらくなってきました。
165cmの私は72cmの現状のオフィスデスクが使いやすい高さ!
と考えた165cmの方、少し振り返ってみてください。腰は曲がっていませんか?肩や首は痛くないですか?
実は、72cmの高さは読み書き作業において165cmの方が使用するには適している高さですが、PC作業を行う方には少し低く身体に負担が掛かりやすい高さです。
オフィスチェアは上下で調整が可能だから腰や首に負担が掛からない適切な高さになるのでは?と一瞬考えた方もいるかもしれません。視線を下げるために身長が高い方がチェアを下げると今度は足に負担が掛かってしまいます。もちろん、逆も然り。
デスクとチェアは平均に合わせたサイズなので、身長が高い方も低い方もどちらも負担が掛かってしまいます。デスクの高さを上げても下げてもどちらかがより苦労してしまう結果に。
身長別でエリア分け?採用項目に平均身長を明記?身長によってデスクの買い替え?どれも現実的ではない内容です。
デスクの高さが変えられないのであれば、腰や首を守る代わりに足を犠牲に…?
自分の体格に合ったオフィスデスクの高さを選択しよう
ここまで読んでいて、デスクの高さが合っていないことがよく分からないと思われる方もいるかと思います。デスクの高さは72cmで統一されているため、高さが異なるデスクを使用する機会がなく、実感が湧かないのも当然です。
清和ビジネスではすべてのオフィスデスクに上下昇降デスクを採用しています。
製品差はありますが、上は65cm、上は125cmまで上下するので、個人の体格差や好みに合わせた机高さに設定することができます。まさに多様性の現代に打ってつけの品です。
高さ1m以上にして使用する際は、もちろん座ってではなく立って仕事をすることを想定した高さです。
清和ビジネスが新しい働き方を目指すという意味もありましたが、しばらく使ってみて分かったのは、自身の高さに合ったデスクを使用してしまうと今更72cmの高さのデスクには戻れないということです。いかに72cmが体格と合っていないかが身に染みて分かってしまったので、一種の人材確保効果となっているでしょう。
それほどにデスクの高さというのは首・肩・腰に影響を与えます。
以前、清和ビジネスでとある案件にこちらの上下昇降式デスクをご提案しました。
実際に弊社で上下昇降式デスクを体験された担当者様は、これをいたく気に入り、採用に踏み切ってくれたのですが、体験していない社員からは
「普通の机で十分だろ!」
と反対の声が。ところが実際納品してからというもの、社長から社員まで全員が「これにしてよかった!」と大満足してくださりました。
オフィスデスクの高さというのは日本全国ほとんど同じものです。
だからでしょうか、どうしても「机の高さが合っていない」という話をされても実感が湧かないものです。だってそれしか使ったことないのですから。
ぜひとも一度、自分に合った机の高さというものを体験してみてください。首肩腰の負担の違いとその使い心地に驚くはずです。
清和ビジネスではすべてのオフィスデスクに上下昇降デスクを採用しておりますので、ぜひ体格差がある複数人でオフィスツアーにお越しください。
その時みなさんで設定される高さがどれも72cmでないことは、間違いありません。
そして、快適な労働環境、働き方というのは、デスクを入れ替えるだけで簡単に実現できるんだということを、ぜひ知っていただければと思います。