オフィス移転ではネットワーク環境構築が必須!トラブルを避けるためには?

オフィス移転の際には、これまで使っていたネットワーク環境やインターネット回線も移設したり、契約を見直したりする必要があります。そのためやることが多く、情報システム部門の担当者がいない、または1人しかいない企業では担当者だけでネットワーク環境を移設するのは難しいでしょう。

そこで、本記事ではオフィス移転時のネットワーク環境構築に必要なことや起こりがちなトラブル、トラブルを防ぐための対応策をご紹介します。

オフィス移転時のネットワーク環境構築に必要なこと

オフィス移転時のネットワーク環境を構築するためには、以下の4つのポイントが必要です。

サーバーの移設

そもそも、サーバーが社内に機器を構えて設置されているのか、レンタルサーバーであるのかによって準備が異なります。

社内にサーバー機器がある場合は、移動する日にシャットダウンして物理的に移動させますが、レンタルサーバーの場合は、まずレンタル業者に連絡して移転手続きを行わなくてはなりません。

もし、移転に伴ってサーバーのレンタル先も変更するのであれば、オフィスの移転より先にサーバーをレンタルして設定まで済ませておき、移転先でスムーズに使い始められるようにしておくと良いでしょう。

ネットワーク回線の手続き

ネットワーク回線については、移転先のオフィスで利用する回線の種類と数を決めてから考えます。

契約している回線事業者とプロバイダ、両方の手続きが必要になりますので、片手落ちにならないよう注意しましょう。

現在と変更がない場合、そのまま住所変更などの手続きを行うだけで構いません。
ただし、引越し先によっては業者のサービスエリア外ということもありえるため、引越し先が決まったらまずネットワーク業者に確認をとりましょう。

一方、回線を乗り換える場合は、解約手続きを行ってから新規の契約を行います。

もし移転先で回線工事が必要となる場合は、業者に依頼が必要です。

確認から工事の実施まで、早くとも2週間〜1ヶ月程度はかかりますので、早めに確認しておきましょう。

パソコンや周辺機器の再設定

回線自体を変えることでグローバルIPアドレス(インターネット接続時に使うIPアドレス)が変わるケースもあります。
その場合、移転先でルーターやパソコンの設定変更が必要です。社内にIT担当者などがいない場合は、専門業者に依頼します。

また、これまで使っていた機器をそのまま使う場合、スムーズに作業が進められるよう、再設定に必要なパスワードなどは控えておきましょう。

LAN配線のレイアウト設計

LAN配線のレイアウトでは、移転先に合った設計が必要です。特に、今後業務を拡大していく予定がある場合は、機器の増設も見越した設計を行いましょう。
それに伴い、必要になるLANケーブルの準備が必要です。LANケーブルに十分な長さの余裕を持たせることはもちろん、ケーブルタグやケーブルの色でルールを決めておき、トラブル時にも対応しやすくしておくと便利です。

オフィス移転時に起こりやすいネットワークトラブル

オフィス移転時には、以下の3つのネットワークトラブルが起こりやすいです。後述する対処法と合わせて、トラブルには十分注意しましょう。

配線・接続ミス

LANケーブルの配線や各種機器の接続にミスがあると、IPアドレスの設定が上手くいかなかったり、データセンターとの通信ができなかったりします。
すると、PCやプリンタの接続に支障が出て、オフィスの再開が遅延し、業務にも影響が出てしまうことが懸念されます。

特に、今のネットワーク構成を把握できていないため、使っているシステムやネットワークに繋がっている各種機器を移転前と同じように構築できないというケースが多いです。
会社規模が急成長した、業務内容が複雑化しているなどの会社に多いため、心当たりがあれば十分に注意しましょう。

インターネット回線などの手配が遅れる

インターネット回線工事などの手配が遅れるパターンも、オフィス移転時にはよく見られます。
余裕をもって回線事業者に相談できていればよいのですが、移転直前に相談すると、機器の調達や現地工事の調整などにより、インターネット回線の開通までに時間がかかってしまうことも考えられます。

契約内容によっては電話回線と合わせたプランになっていることもあるため、インターネットを別業者に切り替えたことで電話も使えなくなってしまった、というケースもありますので、注意しましょう。

契約しているインターネット回線をそのまま使う場合でも、移転を機に契約を見直す場合でも、早めの確認が重要です。

オフィス移転の電話移設について詳しくはこちらで解説していますので、あわせてご覧ください。

ネットワークの担当者がいない

そもそもネットワークの担当者が自社にいないため、トラブルの対策について検討もつかない、というケースが少なくありません。

トラブルが生じたときの窓口が用意できていないと、さらにトラブルへの対処が遅れてしまいます。担当者がいない場合は、業者などにすぐ問い合わせできるようにしておくことが重要です。

オフィス移転時のネットワークトラブルを避けるためには?

上記のようなネットワークトラブルを避けるためには、5つの方法があります。それぞれ順に見ていきましょう。

ネットワークを見える化する

まずは、ネットワーク構成を「見える化」することが重要です。

ISP(インターネットサービスプロバイダ)や回線の業者を確認し、現在の配線や接続を把握するとともに、機器の設定をバックアップしたり、資料に残したりしておきましょう。

また、現在使用しているサーバーがどういったものかも知っておかなくてはなりません。

ファイルサーバーやWebサーバーなど種類はもちろん、オンプレミスなのかレンタルサーバーなのか、クラウドサービスなのかを確認しましょう。
また、テレワークへの対応として、移転を機にオンプレミスからクラウドサービスへ変更するのも一つの手です。

インターネット回線の手配は早めに行う

インターネット回線の手配は早めに行いましょう。

今までの回線で事足りると思っていたら業者のサービス範囲外だった、回線速度が足りなかった、電話とまとめたいなどの要望が出てくることがあります。

特に、オフィスのレイアウトや働き方の変化などにより、Wi-Fiのアクセスポイントを新たに増設しなくてはならないかもしれません。
新しいオフィスでどのように働くのかを考えながら、現在の回線の種類や契約プラン、回線数などを考慮して、今まで通りの回線にするのか、違う回線業者を使うのか検討しましょう。

バックアップを作成する

パソコンやサーバーの移転に際して、衝撃などで万が一内部のデータが消えてしまう可能性もゼロではありません。
そのため、重要なデータは事前にバックアップを取っておきましょう。

また、確実に復元できる方法を決めて、社内で共有しておくことも大切です。

マニュアルを作成する

あらかじめ、設定に関するマニュアルを社員に配布しておくことで、移転先での設定を個人で行えます。
IT担当者がいない場合などは、特にこのマニュアルが非常に重要になるため、必ず作成しておきましょう。

専門業者のサポートを受ける

専門業者のサポートを受けることも、トラブル回避に有効です。

オフィス移転の際のネットワーク工事や移設の専門業者に準備段階からサポートを受けると良いでしょう。
総合的な対応を行える専門業者の場合、どこにトラブルが生じやすいか、その予防策や対応策も知り尽くしているため、万が一トラブルが起こっても安心です。

また、オフィス移転の当日はもちろん、業務が再開するまで専門業者にいてもらったり、事業がつつがなく再開できるまで窓口を確保しておいたりすることも重要です。

清和ビジネスでは、ネットワーク移設も含めた包括的なオフィス移転プロジェクトの支援を行っています。

オフィス移転でお困りの際には、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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まとめ

オフィス移転時のネットワーク移設では、サーバーの移転からネットワーク回線の手続き、パソコンや機器の再設定、LANの配線とやることが非常に多いです。

今回ご紹介したように起こりうるトラブルを想定し、十分な対策をとっておきましょう。また、専門業者のサポートを受けることもトラブルへの予防策、対応策となりえます。

総合的なサポートを受けることで、移転後に何かあった際にもすぐ対応してもらえるでしょう。

移転プロジェクトを検討している方に向けて、オフィス移転の基本的な流れとチェックリストをまとめて提供しています。

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オフィス移転の流れについてこちらでも解説していますので、あわせてご覧ください。

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