
2025年は、昭和の年号で数えると「昭和100年」。
大好評だった第1弾に続き「昭和100年特集」第2弾として、昭和からタイムスリップしてきた“おじさん会社員”の視点で『服装』に焦点を当ててご紹介いたします。
▽前回の昭和100年特集は下記からご覧いただけます
【昭和100年特集】昭和からやってきたおじさん会社員/令和のオフィスにおったまげ|hataraku
目次
「オフィスカジュアル」という名の洗練
固定席がないことやオフィスでタバコが吸えないという令和のオフィスに圧倒されながらも、ふと周囲を見渡してみると、驚くべきことに誰もスーツを着ていなかった。ネクタイもしていない。昭和の感覚では、スーツこそが社会人の戦闘服。スーツは成功の象徴とも言われ、肩パッドをいれていかにオーラがあるかを見せつけるのかがポイントで合った。加えてネクタイを外すのは“終業後”と決まっていた。
それなのに、令和のオフィスではまるで休日かのようなラフな格好が主流のようだ。とはいえ、決してだらしないわけではない。むしろ、清潔感と機能性を兼ね備えたスタイルに見える。
男性従業員は無地のTシャツやポロシャツに、チノパンやスラックスを合わせている。色味も落ち着いていて、どこかスマート。令和では「ラフ=手抜き」ではなく、「ラフ=洗練」なのだと気づかされた。
女性従業員も、スカート一択ではない。スラックススタイルも多いようで、動きやすさと品の良さを両立させた装いが目立つ。

靴は“我慢”するものではなくなった
さらに足元に目をやると、驚きは続く。女性がヒールを履いていないのだ!昭和では、女性はヒールを履くのが当たり前とされていた。それが令和では、スニーカーやフラットシューズが主流のようだ。
おそらくこれから外出すると思われる女性従業員に尋ねてみると、笑顔でこう答えてくれた。
「靴ですか?今日は午後から外回りなので、スニーカーにしています。足が疲れちゃうんで。」
そう言って、軽やかに会社を後にした。どうやら、清潔感があればスニーカーでも問題ないらしい。TPOをわきまえていれば、快適さを優先しても許される時代なのだ。
思えば、昭和の私は毎日革靴で通勤し、足の痛みに耐えながら外回りをこなしていた。月末には革靴の底がすり減り、買い替えを余儀なくされることもしばしば……。スニーカーが許されるなら、身体にも財布にも優しい。令和の合理性に、少し羨ましさすら覚える。
さらに驚いたのは、男性従業員の足元にも変化が見られることだ。スーツに革靴という定番スタイルではなく、スラックスにスニーカーという組み合わせが定着している。中には、ビジネス仕様のスニーカーというものまであるらしく、見た目はスマートで機能性も抜群だという。

鞄にも“軽やかさ”という選択肢がある
この服装事情はメモに残しておかねばと、ノートとペンを鞄から取り出そうとしたが、ペンが見当たらない。ちなみに私の鞄は、ボーナスで奮発して購入した本革の手持ち鞄。重厚感があり、手に持つだけで気分が引き締まる。正直、会社の誰よりも“イケてる”と思っている。
令和の人々はどんな鞄を使っているのか気になり、同年代と思しき男性従業員に聞いてみた。すると彼は、少し誇らしげにこう答えた。
「私はリュックを使っていますよ。軽くて防水なんです。」
リュック…!?昭和の感覚では、リュックは学生か登山者のもの。オフィスに持ち込むなど考えたこともなかった。だが、彼のリュックはスマートで、きれいに整理整頓されており、何より大切に使われている印象を受けた。
パンパンに膨らんだ私の革鞄とは対照的だ。しかも彼は、私の鞄を見てこう言ってくれた。
「あなたの革鞄も本革でとても素敵ですね!」
爽やかに褒められて、思わず照れてしまった。令和の人々は、ファッションだけでなく、性格までもスマートなのかもしれない。
さらに観察してみると、若手従業員の鞄にはパソコン専用の仕切りや、ペンやメモを収納するポケットまである。まるで“仕事道具を持ち運ぶためのツール”として進化しているのだ。昭和の鞄は“見栄”の象徴だったが、令和の鞄は“機能”の象徴なのかもしれない。

変化を恐れず、受け入れる勇気
令和のオフィスファッションは、ただラフなだけではない。機能性、快適性、そして個性を尊重したスタイルが、働く人の心と身体を支えている。昭和の価値観に縛られていた私にとって、それは驚きであり、少しずつ憧れにも変わりつつある。
個人的にはネクタイを外すことにはまだ抵抗があるし、スニーカーやリュックで出社することに戸惑いは感じるが、少しずつ令和のオフィスファッションに挑戦してみようと思えた。
さて、次回はどんな令和のオフィスカルチャーに驚かされるのだろうか。昭和のおじさんは、今日も新しい時代に目を見張っている。
次回へ続く
いかがでしたでしょうか。昭和から令和へと時代が移り変わる中で、オフィスファッションも進化を遂げています。機能性や快適性を重視した“ラフだけれど洗練された”スタイルが認められるようになり、働く人々の選択肢は大きく広がりました。
ラフとはいえ、TPOをわきまえながら自分らしさを表現できる服装が選べるようになったことは、オフィスワーカーにとっても働きやすい環境づくりの一環といえるのではないでしょうか。
次回の特集では、「昭和と令和の働き方の違い」についてご紹介します。どうぞお楽しみに!
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