
「Well-being(ウェルビーイング)という言葉を耳にする機会が増えたけれど意味を知らない…」「オフィスにWell-beingを取り入れたいけれど、何から始めればよいかわからない…」といった悩みをお伺いすることがあります。
そこで、今回は『Well-being』なオフィスづくりについて解説します。
清和ビジネスは、2014年からWell-beingを推進したオフィスづくりを進めており、生産性向上や採用強化など、さまざまな効果を得ることができました。
本記事では、清和ビジネスの体験談とともに、Well-beingなオフィスづくりの施策をご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
目次
『Well-being』なオフィスとは?
Well-beingとは、世界保健機関(WHO)が1946年に示した「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」と捉えるのが一般的です。
このWell-beingをオフィス環境に当てはめると、人々が快適に働けて、仕事にやりがいを感じながらイキイキと働ける状態が継続していることだと、清和ビジネスは捉えています。
Well-beingなオフィス環境を実現するためには、下記の3点を意識することが重要となります。
- 働きやすさ
- こころ
- つながり
Well-beingに焦点を充てたオフィスを目指す場合、まずはグローバルな評価指標であるWELL認証のエビデンスに沿ったオフィスづくりから始めてみてはいかがでしょうか。

上記の図は、清和ビジネスが10年に及び取り組んだ「Well-being」なオフィスづくりの軌跡です。後ほど施策をご紹介しますが、どのような手順で取り組めばよいかわからない方は弊社の手順を参考にしてみてください。
Well-beingな環境をオフィスに構築するメリット
清和ビジネスは2014年からWell-beingに注力したオフィスづくりを実践しており、さまざまなメリットが得られました。
採用の強化
清和ビジネスはWell-beingに焦点を充てたオフィスづくりに取り組むことで、採用を強化することができました。特に新卒採用が行いやすくなり、理由を調べたところ興味深い調査データがありました。
2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に社員の「ウェルビーイング」を推進する企業への印象を尋ねたところ、「好感が持てる」(70.3%)がもっとも多く、「どちらかと言えば好感が持てる」(20.2%)と合わせた割合は9割超を占めた。
引用元:株式会社学情 2024年卒対象アンケート
大学ではWell-beingについて学ぶことができる学部・学科が開設され、Well-beingを推進している企業に就職したいと考える大学生も多くいるようです。
清和ビジネスでは、新卒入社希望者に対してオフィスツアーを実施し、実際に働く環境を見学してもらっています。このオフィスツアーを通じて、Well-beingに配慮した働きやすいオフィス環境であることをアピールでき、新卒採用がスムーズに進むようになりました。
生産性の向上
清和ビジネスは、Well-beingを推進し始めた2018年まで、次のような悩みを抱えていました。
- テーブルの高さが低く、PC作業で肩こりや頭痛に悩まされる
- 席の後ろを人が通過する度に集中力が途切れる
- テーブルの幅が狭く、隣の席も近いため作業がしにくい
- モニターのない場所での打ち合わせがやりにくい
- 他部署の人に話しかけにくい
このような悩みを解決するために、高さ調整ができる電動式昇降デスクやモニターを執務エリアの全席に導入したり、レイアウトを工夫したりすることで、オフィス環境を改善し、生産性の向上を図ることができました。
離職率の低下
清和ビジネスはWell-beingに焦点を充てたオフィスづくりに取り組むことで、離職率を下げることができています。弊社でオフィスデザインの実績を積み、新たなキャリアを描くために転職する方もいますが、離職率を大幅に下げられました。
新卒社員の3割が3年以内に離職する753現象に悩む企業が増えている一方で、清和ビジネスは新卒社員の離職率0%を記録できています。(2025年1月時点)
ESG経営
従業員一人ひとりが快適に働き、仕事にやりがいを感じてイキイキと働ける環境が整えば、自然と顧客や取引先に良い印象を与えるなどの効果も期待できます。
また、上場企業の場合、人的資本経営に関する開示情報にWell-being推進の取り組みを記載することで、金融機関や投資家から資金を集めやすくなり、持続可能な企業の構築につながります。
Well-beingの具体的な施策「3つの柱」
Well-beingに焦点を充てたオフィスづくりの際には、下記の3つの柱を意識することが大切です。
- 働きやすさ
- こころ
- つながり
ここでは、3つの柱を意識したWell-beingの推進方法をご紹介します。
働きやすさ=快適で健康的に働けるオフィス
従業員が快適で健康的に働くための施策には、次のようなものがあります。
電動式昇降デスクの導入
清和ビジネスでは、約10年前から電動式昇降デスクを導入しています。
従業員に被験者として電動式昇降デスクを使用してもらったところ、下記の3つの効果などが得られ、立ったり座ったりすることは心と身体に良いということが判明しました。
- 睡眠の質が高くなる
- ストレスを感じにくくなる
- 仕事への活力が湧く

姿勢を変えることで腰痛や足のむくみの軽減が期待でき、デスクの高さを自由に調整できるため、一人ひとりの体格や好みに合わせて快適な高さに設定することができます。さらに、立った方がリラックスして話せるという調査結果もあり、コミュニケーションや生産性の向上が期待できることがわかりました。
約10年前から電動式昇降デスクを導入している清和ビジネスの実体験については、レポートにして公開しています。昇降デスクの導入を検討している方はぜひ読んでみてください!
>>「昇降デスク」「スタンディングワーク」がオフィスワークの常識を変える/セミナーレポート
ABW(Activity Based Working)の実践

清和ビジネスはWell認証を取得するためにABW(Activity Based Working)を導入しました。
ABWとは、従業員自身が業務内容や気分に合わせて作業場所を選べるワークスタイルです。清和ビジネス名古屋支店では、7つのワークスペースを設けました。
これにより、部門の垣根を超えたコミュニケーションが増え、新たなアイデアが生まれるとともに、業務に合わせて作業スペースを使い分けることで生産性が向上する環境づくりを実現しています。

①コラボレーションゾーン | チームで共同作業やブレインストーミングを行うためのエリア |
②テクノロジーサポートゾーン | プリンターやスキャナーなどのIT機器が設置されているエリア |
③クリエイティブゾーン | 企画アイデアなどを創造するためのエリア |
④ソーシャルゾーン | 従業員同士の交流活性化やリラックスを目的としたエリア |
⑤フォーカスゾーン | 作業を集中して行うための静かなエリア |
⑥プライベートゾーン | 個人的な会話をするためのエリア |
⑦ミーティングゾーン | 会議や商談で利用するためのエリア |
ABWについては下記の記事でもご紹介していますので併せてご覧ください!
>>今さら聞けない「ABW」ってなに?フリーアドレス・テレワークと何が違うの?
五感に訴える感性デザインにする


清和ビジネスのオフィスは、五感に訴える感性デザイン(香/音/光などのトータルデザイン)で作られています。
働く時間帯に合わせた光色・明るさを調整することで生体リズム(サーカディアンリズム)を整えて、残業の削減、生産性アップにつなげています。

こころ=リラックスできる空間
従業員がリラックスするための施策には、次のようなものがあります。
バイオフィリックデザインを取り入れる

バイオフィリックデザインとは、自然を感じる要素を取り入れたインテリアデザインのことを指します。
清和ビジネスのオフィスでは、バイオフィリックデザインを取り入れています。緑に囲まれ、爽やかな香りと小鳥の鳴き声のようなBGMが流れる中で仕事をしたり休憩を取ったりすると、心が落ち着きリラックスできるようになります。
YouTubeで川のせせらぎ音や鳥のさえずり音を聴いたり、今すぐできることからぜひ試してみてください。
リフレッシュスペース&休息スペースをつくる


リフレッシュスペースや休憩スペースを設けると、従業員は気分を切り替えられるようになります。このようなスペースを作る上で大切なことは居心地の良い空間づくりです。
従業員に調査をした上で、どのような空間であれば居心地が良いかを考えていき、おしゃれで快適な空間、遊び心のある空間、ほっと安らげる空間など作り上げましょう。
ちなみに清和ビジネス独自の街頭調査では「オフィスにサラダバー、ウォーターサーバーの導入してほしい」「オフィスにゲーム機を置いて欲しい」「サウナが欲しい」など独特な声が上がり興味深かったです……!
つながり=チームを育む仕掛け
同じ会社にいながら、「他部署の人とは話したことがないから声をかけにくい……」という企業様の悩みをよく耳にします。
実際、似たような案件に取り組んでいたり、同じ趣味を持っていたりするかもしれませんが、つながる機会がないのはもったいないですよね。
従業員同士のつながりを深めるためには、自然にコミュニケーションが生まれる仕掛けが必要です。部署を問わず、偶発的な会話を促進するための施策をご紹介します。
オフィスをアートで彩る


感性に訴えるアートを取り入れると、自然とコミュニケーションが生まれやすくなります。
ビジョンやパーパス、企業理念を視覚的に表現するだけでも、「うちの会社のビジョンは◯◯だから」といった会話が生まれ、社員同士の交流が活発に。
また、アートに限らず、飾り棚に雑誌や本を並べるだけでも効果的です。「この本、読んでみた?」「マーケティング部の人におすすめしたい!」といった会話が自然に生まれるきっかけになります。
カフェスペースを導入する

コーヒーを飲みながら会話ができるカフェスペースは、さまざまな部署の人が集まりやすいので交流を深める場となります。
ドリンクコーナーだけでなく、デジタルサイネージや掲示板、ライブラリーコーナーを設置することで、コミュニケーションが生まれやすくなります。
もしカフェスペースの設置が難しい場合は、コーヒーナップ(パワーナップ×コーヒー)がおすすめです。
清和ビジネスでは、コーヒーナップの社内体験イベントを開催したところ、部署を超えたコミュニケーションが生まれました!下記の記事でもご紹介していますので併せてご覧ください。
コラボレーションスペース(共創空間)をつくる
コラボレーションスペースとは、チームで共同作業を行うための空間です。
プロジェクトごとに自由に使えるコラボレーションスペースを設けることで、共同作業やブレインストーミングがしやすくなります。
また、広々としたコラボレーションスペースの近くに、プロジェクトで使用するツールを配置したり、ホワイトボードを設置したりすることで、意見交換がスムーズに行えるようになります。
まとめ
いかがでしたか?
Well-beingを意識したオフィスづくりをすることで、従業員一人ひとりがイキイキと働けるようになります。
また、企業側としても生産性向上や採用強化などあらゆる効果が期待できます。
双方メリットが得られるため「働きやすさ」「こころ」「つながり」の3つの柱を意識しながら、オフィスを作ってみるのはいかがでしょうか。
私たち清和ビジネスでは、Well-beingを取り入れたオフィスづくりのご提案をしています。WELL認証も獲得している清和ビジネスのオフィスツアーも参加を受け付けておりますので、ご興味がある方はぜひお気軽にご相談ください!
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