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辻・本郷 税理士法人がリードする税理士業界のオフィス改革【後編】

国内に81もの拠点を持つ税理士業界大手、辻・本郷 税理士法人。前編では、最先端のビルにオフィスを設けた狙いや、フリーアドレス化の狙いについて、お話しをうかがいました。

前編は以下よりご一読ください。

辻・本郷 税理士法人がリードする税理士業界のオフィス改革【前編】

後編では、フリーアドレスにより促進されたコミュニケーションがどのような効果につながっているのか、また、ペーパーレス化、DX化を経て実現された生産性の向上について、辻・本郷 税理士法人 プライベートウェルスマネジメント部マネージャーで税理士の井口麻里子先生にお答えいただいています。

フリーアドレスがもたらしたシナジー効果

フリーアドレス化による所属税理士同士のコミュニケーションの促進は、部署の垣根を超えたコラボレーションが生れました。

さらには、偶然隣同士になって仲良くなるという「プライベートレベルでのつながり」は関係性が密になりやすく、頻繁に「ちょっと聞いてもいい?」という機会が生まれ、情報交換やシナジー効果が加速しているようです。

若手の育成、離職率の低下という狙いも

井口先生: フリーアドレス化は若手の育成にも役立っています。

色々な席に座って、様々な先輩、上司の方と接したりすると、視界がひろがるというか、多様性を感じることができるのではないでしょうか。 またチームを固定化してしまって、自分が付いた上司だけが唯一の上司である場合、反りが合わないと逃げ場がなくなり、結果的に退職してしまうといったケースも考えられます。 しかしフリーアドレス化によって他の上司と関係性を築いたり、同年代の仲間が増えることにより 、結果としてそれが離職率の低下につながるといった効果もあるように思われます。
プライベートウェルスマネジメント部マネージャー 税理士 井口麻里子先生

席数の最適化が行いやすいという環境もあった

また各税理士は顧客訪問や営業で外出していることも多く、確定申告期間の繁忙期を除けば、半分くらいはオフィスに居ないとのこと。

そのためフリーアドレス化によって席数の最適化が行いやすく、席数、オフィスの専有面積を削減することが可能となったという効果もあったようです。

ペーパーレス化とDX化の相乗効果

紙資料が多い税理士業界では、ペーパーレス化、DX化は生産性の向上に大きな効果があったようです。

税理士業務は紙資料との戦い!ペーパーレス化は必須だった

税理士の業務は紙の資料との戦いといえます。

井口先生: 確定申告の時期ともなれば領収書の束が大量に届き、それを一枚一枚見ながら電卓を叩くというのが従来の作業風景でした。 税理士業界の生産性を向上させるためには、ペーパーレス化は必須だったのです。

ペーパーレス化、DX化によって生産性が向上した

そんな領収書の束を始めとした紙の書類も、ペーパーレス化が進んでいる辻・本郷 税理士法人ではスキャンされた後ソフトに読み込まれ、一括で処理されます。

これにより業務効率が上がり、生産性は飛躍的に向上したようです。

井口先生: また紙資料の減少によって引っ越しのたびにキャビネットが小さくなり、ミニマム化が進んだというのも利点でした。 更にはペーパーレス化、DX化が完了していたためコロナ禍のリモートワークへの対応も非常にスムーズで、大きな混乱もなく、業務に支障が出るようなケースもあまりありませんでした。

厳密なワークルールがDX化を加速する

多くの個人情報などを扱う辻・本郷 税理士法人では厳密なワークルールが決められています。

例えば確定申告手続きなどでマイナンバーを顧客からお預かりするケースがありますが、その場合はマイナンバーを管理する専用のソフトが用意されており、そのソフトで保管することになっています。

物理的に厳重に保管するのはもちろんのこと、ソフト的な面を加え、二重のセキュリティを用意しているわけです。

このようにDX化にはどうしても機密性との兼ね合いが問題となります。 そこで同社では厳密なワークルールを策定することで、DX化を始めとした新しい仕組みを積極的に導入することが可能になっているというわけです。

採用の面でも効果が上がっている

最先端のオフィスビル内にあるオフィスとペーパーレス化やDX化が進む革新的な働き方は、採用の面でも大きな効果が上がっています。

井口先生: オフィス見学に来ていただくと見栄えもいいですし、あこがれを持っていただけることも多いようです。『こんなオフィスで働いてみたい』という声もいただいております。

これまでの税理士事務所のイメージを覆す最先端のオフィスは、税理士を目指す若い方にも大きな影響を与えているようです。

効率化で「浮いた時間」を顧客の方に「寄り添う」ことに費やす

今後はDX化や業務の効率化で「浮いた時間」をどのように活用されるのですかとうかがうと、

井口先生: 顧客の方に『寄り添う』、例えばコンサルティングに費やす時間を増やすといった方向になるでしょうか。 確定申告をするといったことだけではなく、もっと付加価値といいますか、お客様が望んでいらっしゃることや、困っていらっしゃることへの対応に時間を使っていきたいと考えています。

また税理士が集まる会合やセミナーなどで、同社がおこなっているペーパーレス化やDX化といった新しい働き方を紹介していくことで、税理士業界全体の働き方にいい影響を与えられたら、との考えもあるようです。

まとめ

「税理士とお客さまとがさまざまなことを相談して、解決して、共に大きくなっていく。 個人の方であれば人生のパートナー、法人であれば経営のパートナーといった税理士をそういう仕事にしていきたいと思います。」

井口先生はそうおっしゃいます。

ペーパーレス化、DX化をただの業務効率化として捉えるのではなく、顧客の利益を増幅することに費やし、更には税理士業界全体の底上げも視野に入れていく。

最先端のオフィスやペーパーレス化、DX化といった一見クールな取り組みの中に、非常にホットな情熱を感じる取材となりました。


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