日本で動画クリエイターなどのインフルエンサーマネジメントや総合プロデュース事業を手掛けた先駆けであり、トップ企業であるUUUM株式会社(以下UUUM)。
同社は今まで、その急激な事業規模の拡大によって常にオフィス環境に課題を抱えており、慢性的なキャパオーバーと、オフィスが点在することによる様々なロスに頭を痛めていました。
またクリエイターやスタッフ、ファンの方々、お客様を「アソビナカマ」と位置づけ、それらが交じり合うことで化学反応が起こり、さまざまなコラボレーションが続出する環境を作り上げたいという思いもありました。
その2つの課題を一気に解決すべく行われたのが、今回の六本木ヒルズから東京ミッドタウンへの本社移転プロジェクトです。
この記事ではまもなく創業10周年を迎える同社におじゃまして、プロジェクトを成功裏に導いた工夫やご苦労などについてお話をうかがってきました。
課題はキャパオーバーの解消と点在した拠点の集約
とにかく過密状態で、一人あたりの坪数が狭い状況
一番の問題は企業としての成長があまりにも速く、同社を構成するクリエイターやスタッフの指数関数的な増加に対応しきれないことでした。
「スペースが追いつかず本当に大変でした。」
と今回のオフィス移転を指揮なさった常務執行役員の中尾さんは苦笑いをされます。
「全員がフルで出社したときは、一番広い場所でさえ非常に窮屈感がありました。」ということからも、その過密状態がうかがえます。
そのためオフィス移転が決まった時の全スタッフの喜びは、相当のものだったようです。
2拠点5ヶ所にオフィスが分断され、時間とコミュニケーションロスが生じていた
ただ同社としても人員の増加に手をこまねいていたわけではありません。
本社があった六本木ヒルズでは元々100坪くらいの小さな区画からスタートし、館内で少しづつ増床、最終的には700坪くらいまでスペースを増やしていったそうです。
ただそのスペースもヒルズ内で3ヶ所に分かれており、それでも床が足りず近隣のラピロス六本木ビルにも拠点を構えていたことから、都内のオフィスが2拠点5ヶ所に分断されてしまっていたのです。
結果として各オフィス間を行き来することが多くなり、時間的ロス、コミュニケーションロスが大きな課題となってしまいました。そこで先にあげた過密状態の解消と離れていたオフィスを集約するため、今回の移転プロジェクトを決断することになったのです。
六本木へのこだわり
六本木ヒルズから東京ミッドタウンへと六本木という街にこだわったのは、クリエイターやスタッフの集まりやすさを考えた上でのことだそう。
それは駅から直結という交通の便もさることながら、六本木という街の特性上、著名人を見慣れている人が多く、クリエイターがストレスなくオフィスに通えるというのが大きな理由のようです。 その他の要素も複合的に検討し、最終的には東京ミッドタウンに決まりました。
狙いは「化学反応」!コミュニケーションの質を上げ、コラボを演出する
吸引力のあるスペースを作り「アソビナカマ」を増やす
UUUMではクリエイターやスタッフ、ファンの方々をまとめて、「アソビナカマ」と呼んでいます。
そのアソビナカマが「集まりたくなる」スペースにしたかったと中尾さん。
また中尾さんとともにオフィス移転の実務を担当したコーポレートユニット チームリーダーの福永さん は、「かっこよくて、使いやすくて、働いていて気分がいいオフィスにすることでスタッフのモチベーションアップをはかりたかった。」ともおっしゃいます。
お二人の狙いは、アソビナカマ同士が触れ合い、交錯、インスパイアされることによって、「化学反応」を起こすこと。
たとえばふとしたコミュニケーションや雑談の中から新しいアイデアが生まれ、新しい作品となり、新たな価値を生んでいく。そのために今回、スタジオと執務スペースの間には多目的に使えるカフェスペースを作ることにこだわったと中尾さんはおっしゃいます。
そこには社員同士や、スタジオに入る前のクリエイターたちが気軽に利用でき、雑談やコミュニケーションを取ることができる、このオフィスの特長といえる空間が広がります。残念ながら取材当日は、コロナウイルスの影響で利用方法に制限があるなかでしたが、活気と笑顔が溢れる空間として利用されている光景が目に浮かびます。
新設した5つのスタジオでクリエイターのコラボや企業タイアップに貢献
UUUMの主役はなんといってもクリエイター・インフルエンサーの方々です。
そのクリエイターの撮影環境を向上させるため、今回の移転に際し、5つのスタジオを新設しました。
クリエイターの利便性を考えた投資になっており、実際クリエイターの方々にも非常に好評で、スタジオの稼働率も非常に高いそうです。
またスタジオの近くにカフェスペースや待合室など「たまり場」を作ったり、リハーサルもできるようにしたため、クリエイター同士の交流が促進され、「一緒に撮りませんか?」とコラボレーションにつながり、一方で、企業タイアップの撮影や配信にも大きく貢献することとなりました。
「アソビナカマを増やして化学反応を起こす」というこの狙いは見事に的中したようです。
後編では、コロナ禍の環境において出社スタッフ、在宅スタッフのどちらもが仕事をしやすいようにする「デュアルワーク」環境の構築や、UUUMらしさを全面に出した企業文化の醸成についてお話をうかがっていきます。
後編の記事はこちら
https://hataraku.seiwab.co.jp/article220425/
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